~従業員と一体で働き方改革推進~

◆金沢機工(石川県金沢市)は、工作機械やFA機器の専門商社。生産性向上と
労働環境改善などの働き方改革に鋭意取り組むことで人材を確保し、地域のも
のづくり産業を支えている。働き方改革は、井上英一郎代表取締役の「社員の
意識改革を行い、1人当たりの生産性向上を目指し、多様な働き方の要望に対
応する」との方針によるものだ。

◆同社は、部長以上で構成する「働き方改革推進会議」を設置。本江純一常務
取締役の陣頭指揮で毎月開催し、各部の生産性向上や業務改善・労働時間短縮
に関する取り組み状況を確認してきた。各課に業務改善ワーキンググループを
設置し、それぞれに取り組んだ業務改善策などを期末に発表させ、秀逸な取り
組みは表彰して現場の努力に報いている。

◆同会議の現在の指揮は、一般社団法人石川県経営者協会の「働き方改革塾」
などに参加して労働時間短縮と生産性向上を両立させるプランを早くから研究
してきた田中智取締役総務部長が執っており、改革を一層進めている。

◆同社は、働き方改革には関連法の施行前から着手。まず、接客の必要性など
から帰宅時間の遅い従業員が多かった営業部で、毎月第2金曜日を各自の通常
より早く帰宅する日に設定し、過多な残業を抑止し、営業努力で増えた一過性
の仕事は、割り振りを変更して分担させた。RPAを活用して業務効率化にも取
り組んでいる。従業員全員の時間外労働を正確に把握し、データを労働時間の
短縮を促す材料に使っている。

◆有給休暇は、以前から年7日の取得を推奨していたが2018年度で年8日に改め、
取得実績も上向いている。昨年度は勤怠管理システムを導入したことで、手入
力によるタイムカードの集計作業が不要になった。打刻データ処理に即時性が
生まれたため、有給休暇を1時間単位で取得できる仕組みも構築できた。有給
休暇の取得状況は人事考課にも反映されている。

◆女性従業員の活躍推進およびワークライフバランスへの取り組みは、女性役
員が中心になって進行した。女性ならではの視点で職場環境改善計画を練る社
内横断的な「活性化なでしこプロジェクト」を立ち上げ、育児中の従業員の声
に応えて時差出勤制度を導入。育児休業制度も希望者全員が柔軟に活用してい
る。同プロジェクトは、予定の成果を達成したことなどから今年4月をもって
発展的に解散。その役割を終えている。

◆従業員の健康管理を戦略的に実践することで、企業価値を高めることをうた
う「健康経営宣言」も実施。体調を崩した従業員には、産業医の助言に基づい
て計画的に復職に導く仕組みを整備してある。

◆育児や介護、災害時に備え、全従業員を対象とするテレワーク検討委員会で
在宅勤務の可能性を模索していた同社は、コロナを機に4月17日から交代で在
宅勤務を全面実施。取引先には不急の訪問を自粛し、商談は電話やメール、
Web会議システムで行うなど感染対策を徹底している。(編集子)