~既存ツールをコロナソリューションに転換~

◆エコモット(札幌市中央区)は、IoT(モノのインターネット)を活用した
ソリューションサービスを提供している。IoTで収集、クラウド上で蓄積した
情報を統計解析し、AIなどの分析手法を用いて知識に変えて提供することで、
顧客の抱える異常監視、残量確認、環境測定、位置情報管理などの課題を高速
かつ効率的に解決している。

◆だが、新型コロナの影響で、主力の「交通事故削減ソリューション~Pdrive~」
と「顧客ニーズに合わせたIoT導入支援~FASTIO~」の売り上げが、前年同期比で
約2割減少した。同社は北海道札幌市に本社を構えているが、顧客の多くは道外に
いる。常態化していた出張訪問営業が、外出自粛要請で停滞したことが大きな
要因だった。

◆同社は思考をすぐに切り替え、感染症対策ソリューションの開発に注力。息
を吹き返した。とりわけ成功したのは「サーモカメラソリューション」シリーズ
だ。初弾は、「MET-EYE(メットアイ)for 体温計測」と銘打ったウェアラブル
サーモグラフィーカメラ。昨年3月に早くも提供を開始した。建設業向けソリュー
ションのMET-EYE(専用通信機とヘルメット装着型カメラのセット)を、サーモ
カメラソリューションに転換したものだ。次弾は、AI顔認証技術によって最大16人
を同時に計測できる「サーモロイドPro」。業種を問わず引き合いが相次ぎ、
多くの導入実績を残すことが出来た。

◆同シリーズとは別に、「空席状況確認サービス~アイテル~」も好評を得た。
飲食店の空席の有無をLINEで可視化するツールの利用目的を、店舗の混雑状況
の可視化に切り替えたものだ。入店時の3密回避支援サービスとして提供した
ことにより、飲食店だけでなく、スポーツジムやホテル、コワーキングスペース
など幅広いジャンルの施設が導入した。

◆独自にオンラインショップも開設し、感染症対策ソリューションの販売を始
めた。従来のB to Bのみの業態から、D to C(事業者によるネット直販)の
業態に拡大できたことは、大きな自助となった。こうした機転の利いた対策が
奏功し、2020年8月期決算は微増で着地した。入澤拓也社長は次期増収戦略として
「アイテル」にクーポン発行や店舗限定のLINEアカウントとの連携機能を追加し、
販促を強化する方針だ。外出先での感染不安を少しでも緩和できるよう、飲食店
に限らず混雑する恐れのある施設などに訴求していく。

◆5G(第5世代移動通信システム)でも商機をつかみたいという入澤社長。
「新型コロナの影響で、社会・経済のデジタル化が加速していくのは目に見え
ている。この時流に乗って、IoTをワンストップで提供出来る当社の強みを活
かした北海道発のIoTソリューションを広めていく。Afterコロナを待つことな
く、インフルエンザを含む感染症対策×IoTを事業化していきたい」と、社会
貢献とコロナ不況突破に意欲をみなぎらせている。(編集子)